登山記録・写真         
  

北アルプス 161  餓鬼岳  がきだけ  2,647 m  2014 平成26年10月16日(木)
 1993 平成 5年10月23日(土)
 単独
  〃

161.【 餓鬼岳 】

 ・ 裏銀座コースは東に高瀬川をはさんで常念山脈と対峙している。 その常念山脈のほぼ北端の山である。
 ・ 北の山麓は七倉ダム。 北西の山麓は唐沢岳を経て高瀬ダム。 この山の北面と西面は二つのダム湖に半円状に囲まれているといってよい。 高瀬川をはさんで裏銀座コースと対峙していることから、裏銀座の格好な展望台といえる。

 ・ 山頂は花崗岩の露岩と風化砂礫で、祠がある。森林限界をわずかに抜け出してハイマツとコマクサが目立ち、線条構造土の縞模様も目につく。直下にはいかにも山小屋らしい餓鬼岳小屋があり、静かな山を楽しめる。

 《登山のメインコース》
  登山道は2本。1つは大町から白沢登山口を経て登るコースで所要10時間。 もう1つは中房温泉から中房川をつめて東沢乗越へ出て継走路を行くルートで、所要7時間。
 @ 大町市神明原へ流れこむ白沢から。 ここから一気におよそ1,600メートルの標高差をかせぐ。
 A 中房温泉から燕岳へ登り、北へ進んで東沢乗越、東沢岳険ズリ経由。
 B 中房温泉から東沢乗越、東沢岳険ズリ経由。(危険)
* 例 長野県大町市観光公式サイトより 
 <2泊3日東沢乗越コース>
   ・ 白沢登山口→餓鬼岳・餓鬼岳小屋泊→東沢岳→東沢乗越→中房温泉。
   ・ 橋、梯子、鎖で登山道が整備され、ちょっとした沢登りも楽しめて、水辺で一服がうれしいコース。剣ズリの岩場を縫うように進む変化がある縦走路は、足元に気を付けながら展望も楽しみたい。下山後は中房温泉が待っている。 
  <2泊3日唐沢岳コース>
   ・  白沢登山口→餓鬼岳・餓鬼岳小屋泊⇔唐沢岳往復(餓鬼岳小屋連泊)。
   ・  唐沢岳往復は「餓鬼のコブ」をはじめ、登り下りの繰り返し。静かな山道でコマクサの群生を独り占め?!
  <2泊3日燕岳コース>
   ・ 白沢登山口→餓鬼岳・餓鬼岳小屋泊→東沢岳→燕岳→燕山荘泊→中房温泉。
   ・ 餓鬼岳からは裏銀座コースが一望でき、燕岳に向かうにしたがって槍ヶ岳が大きく。北燕岳から花崗岩の変化に富んだ視界となり、カメラアングルもプロ級に迫る!


 【山名の由来】
 ・ 峻険で岩場や崖続きの山であることから、崖(がけ)岳が転訛したという説。 餓鬼岳は安曇野から見上げると岩壁がそばだっているので「崖岳」というのが訛ったという説。
 ・ 裏銀座から見ると目の下に見えて子供のようだから。

 《花の見ごろ》
 ・ 7〜8月 コマクサ他。


161.餓鬼岳 - 2     

行程  2014年 平成26年10月16日(木) 〜 17日(金)    往路:電車、路線バス、復路:電車   鉄道:≫、 バス:⇒、 徒歩: →
@  新宿 7:30 ≫ 10:44 穂高駅10:55 ⇒ 11:50 中房温泉 → 中房温泉宿 12:10 → 有明山登山口 → 12:25 三段の滝分岐 → 14:20 北岳(有明山) → 中岳 → 北岳 → 三段の滝分岐 → タルサワの滝 → 中房温泉宿 泊
A  中房温泉宿 7:00 → 燕岳登山口 → 第一ベンチ → 第二ベンチ → 第三ベンチ → 富士見ベンチ → 合戦小屋 → 燕山荘 → 燕岳 → 北燕岳 → 東沢乗越 → 餓鬼岳小屋 10:30 → 10:35 餓鬼岳 → 餓鬼岳小屋 泊
B   餓鬼岳小屋 5:50 → 6:00 餓鬼岳 6:15 → 6:20 餓鬼岳小屋 6:30 → 大凪山 → 魚止ノ滝 → 白沢登山口 → 安曇野自然公園 → 信濃常盤 → 13:37 松本 13:47 → 16:34 新宿

 【 コメント 】
  ・ 北アルプスでは例年より10日程早く進んでる紅葉が終わる前に、数年前から予定していた餓鬼岳&燕岳&有明山の山行計画を、この度遂行しました。
  ・ 都合と天候等がマッチした10月中旬、朝一番の電車で出発、昼から有明山をピストン、中房温泉に泊り、翌朝燕岳を登り、餓鬼岳山荘までの行程。翌日餓鬼岳登山後、信濃大町方面へ下山する計画を実行しました。
  《 1日目 》  ⇒ ⇒  有明山
  《 2日目 》  ⇒ ⇒  燕岳
  《 2日目後半〜3日目 》
  ・ 燕岳山頂からは稜線の北側でやや強風。 非常に寒いので防寒防止を被り登頂後、いよいよかなり先の餓鬼岳目指して出発。
  ・ この先は新雪に残された足跡が約二人分しかなく、遥か彼方を目を凝らして見てみても、人影は見られず、静かな山歩きを続ける。
  ・ 新雪は2〜3cmで、吹き溜まりで10cm位でしたが、歩行に障害はなく、予定のペースで餓鬼岳迄行けました。
  ・ 途中、北側日影の部分で、数ヵ所木製階段があり、雪の積もった下り個所は慎重に下りましたが、その他の個所は僅かの雪で問題なく進む。
  ・ 稜線の東側では無風で日射が強く暑くなり、防寒帽子を脱ぎ、ジャンバーを緩めて、適度な体温調整をしながら、展望を楽しみながら縦走。
  ・ 幾つかのピークをアップダウンし、ようやく前方に餓鬼岳小屋を発見。
  ・ 小屋に到着、受付を済ませ、空身で直ぐ裏山の餓鬼岳へ登る。
  ・ 山頂には3人登頂、展望写真を撮ったりした後、夕食の5時が近づいてるので、下山。
  ・ 今夜の登山客は全部で、6名。 一部屋だけのこじんまりした昔ながらの山小屋で、約10名で満員になる広さ。
  ・ 炊き込みご飯とおでんのおかずを食べた後、お膳を片付け、全員で寝具を敷き就寝準備。
  ・ 深夜、雪が降り、朝外へ出ると、3cm程積もっていましたが、歩行には影響ない範囲でした。
  ・ 早朝4時半過ぎに起き、寝具を片付け、5時から全員そろって朝食。
  ・ 食事後、ようやく黎明の東の空を写真撮影、上空では雲が早いスピードで飛び交うが、風下側では雲が消え去り、真っ赤に登る朝日を撮影することが出来ました。
  ・ 更に手袋をしていても手が凍えそうになる寒さの中、モルゲンロードになる瞬間を待ち、撮影。
  ・ 冷え切った体を一旦小屋に入って温まった後、再度餓鬼岳山頂へ登頂開始、10分弱で登頂しると眼下にオレンジ色の朝日に映えた稜線が目に飛び込んできたので直ぐに撮影。
  ・ 強風で寒いのですぐさま下山、小屋でお湯を購入(500ml200円)し、勇気のいる昔ながらの○○トイレを済ませ、白沢登山口へ向けて下山開始。
  ・ 一人の雪足跡があり、トレース風にやや急な連続した下りのジグザグした登山道を下る。
  ・ 数ヵ所、梯子やロープなどがあり、30分程下ると次第に積雪もなくなり、歩き易くなり、風もないので暑くなり、ウインドブレーカ1枚だけにして下り続ける。
  ・ 先行者を追い越し、なおも続く坂道を下り続け、最終水場を過ぎ、魚止めの滝、紅葉の滝辺りでは紅葉真っ盛り状態で、綺麗な紅葉を撮りました。
  ・ ようやく、白沢登山口に到着し、下り坂の歩き易い舗装された林道を快適に歩き、予定の時間より早目に無人駅の信濃常盤に到着。
  ・ 途中、あずみの自然公園入口に寄ったり、山栗を拾ったりして、電車の時刻に丁度良い時刻に駅に到着。
  ・ 松本で特急に乗り換え、ガラス空きの始発特急に乗車、予定の時間に新宿到着。
  ・ 天候に恵まれ、紅葉と初冠雪にも遭遇出来、無事に有意義に素晴らしい山旅が出来たことなどに、感謝します。

 燕岳 → 餓鬼岳  〃 延々と続く登山道  〃 : 燕岳から0.4k地点 
 北燕岳 → 東沢乗越  〃  東沢乗越
 イワカガミの実  サルオガセの仲間  
 チングルマの穂  〃  イワカガミの紅葉
 東沢乗越分岐点  高瀬ダム   東沢乗越→餓鬼岳
 イワカガミ  東沢乗越→餓鬼岳  カラマツ
  ガレ場注意 : 丸山新道 東沢付近  鉄ハシゴ : ケンズリ → 餓鬼岳小屋  〃  アップダウン : 絶壁
 落石注意 : ケンズリ → 餓鬼岳小屋  〃  餓鬼岳小屋到着
 餓鬼岳山頂 2,647m   餓鬼岳山頂飛行中!!  祠
 5:37 日の出前  〃 6:04  日の出
6:07 日の出 6:09 モルゲンロード  〃
 早朝の餓鬼岳  ナナカマド&新雪  ツタ&苔
 早朝の虹  ツタ  木製の橋
 魚止めの滝  苔  急木製階段
 紅葉の滝  カラフルな紅葉   白沢登山口
 餓鬼岳登山口  送電鉄塔  もみじ
 ホウキグサ(コキア)  センニチコウ(千日紅)  ヤマグリ収穫
 アキアカネ  蕎麦畑  信濃常盤駅舎(無人)
 車窓からの有明山  車窓からの八ヶ岳



161. 餓鬼岳 - 1

行程   平成5年10月19日(火)夜 〜 23日(土)    往路  :直通バス
 復路 :電車
マイカー: ≫ 鉄道:⇒⇒、 バス:⇒、 徒歩: →
@ 新宿 22:30 ⇒ 6:00 上高地バスターミナル 6:20  → 8:30 西穂山荘 8:45  → 10:30 西穂高岳 10:45 → 14:00 ジャンダルム → 15:40 奥穂高岳 16:00 → 16:20 奥穂高岳山荘 泊
A 奥穂高岳山荘 7:00 → 奥穂高岳 → 奥穂高岳山荘 8:40 → 9:50 紀美子平 → 10:00 前穂高岳 10:20 → 12:10 岳沢ヒュッテ → 14:00 河童橋 → 徳沢ロッジ 泊
B 徳沢ロッジ 泊 5:15 → 7:30 長堀山 7:40 → 7:40 蝶ヶ岳 9:10 → 11:40 常念岳 12:00 → 12:20 常念小屋 12:35  → 14:00 横通岳 14:10 → 15:15 大天荘 15:20 大天井岳 → 17:25 燕山荘 泊
C 燕山荘 5:30 → 5:50 燕岳 6:20  → 9:30 東沢岳 9:30 → 餓鬼岳小屋 10:30 → 10:35 餓鬼岳 → 12;50 魚止の滝 13:00 → 13:20 効用の滝 13:30 → 13:50 白沢登山口 14:00 → 15:30 常盤駅 16:07 ⇒⇒ 16:30 松本 17:17 ⇒⇒ 20:06 新宿

コメント
   ・ 上高地付近の紅葉は真っ盛り。
   ・ 前穂高岳、蝶ヶ岳、常念岳からの大パノラマ、素晴らしかった。
   ・ 上高地からの前穂・焼岳の風景も素晴らしい。
   ・ 燕岳 →東沢岳間の紅葉の花畑も見もの。
   ・ 餓鬼岳登頂後、直ぐに寒冷前線通過、にわか雨となった。

1.常念岳山頂より槍 2..常念岳山頂より、横通岳・大天井岳 3.大天井岳山頂
4.燕山荘前より 日の出20分前 5.燕岳山頂より   日の出12分後 6.燕岳 →東沢岳 
7.東沢岳より烏帽子岳方向、↑ 寒冷前線。  8.餓鬼岳 9.